先日にはLil Nas Xが自身のセクシュアリティをカミングアウトするなど、アメリカの音楽シーンにおいてLGBTQのアーティストを受け入れる動きは着実に広まってきている。そんな中、アメリカはイリノイ州において公立学校の授業にLGBTQの歴史を盛り込むという法案が可決された。
Mixmagによると、イリノイ州知事のJ.B. Pritzkerはすでに州全体の公立学校でLGBTQの歴史をカリキュラムとして教えることを保証する新しい法案に署名したとのこと。これにより法案は可決され、来年2020年7月から施行される予定だそう。
この法案の起草者である州議会議員のAnna MoellerとHeather Steansは、LGBTQの歴史を授業にすることで「(LGBTQの)正確な歴史を教えるだけではなく、LGBTQコミュニティの受け入れを促進する」という目的を声明内で述べている。
また、法案の文書には「授業は公立学校のみで行われ、教えられる歴史にはレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、そしてトランスジェンダーの人々のアメリカやイリノイ州においての役割や果たしてきた貢献についての研究が含まれる」と綴られており、相当密度の濃いものになるようだ。
イリノイ州最大のLGBTQ団体であるEquality Illinoisも、この法案の可決を受け「学生の自身に対するイメージにポジティブな影響をもたらすとともに、より仲間を受け入れやすくする」と称賛する声明を発表している。
先述したように、アメリカではLGBTQの人々を受け入れる動きは広がりつつあるが、未だに差別が残っているのも事実だ。そのような差別を無くしていくために教育の側面からアプローチするのは非常に良い方法の1つといえるだろう。