FNMNL (フェノメナル)

Black SmokerからFumitake Tamuraによるニューアルバムが本日リリース

日本だけでなくUSのラッパーなどともコラボ作をリリースしてきた音響の彫刻家Fumitake Tamuraが、Black Smokerより本日ニューアルバム『TAMURA 000』をリリースした。

11曲を収録したこの作品では、日本が誇る異端ラッパーKILLER-BONG, SHURENthe FIREが参加しつつも、自身の曲では日本的な静と動の音像の対比、または西洋建築の組積造に対する日本の柱の構造という抜きと空間の美学を前面に押し出している。

初回販売分は流通を一切通さずに、Black Smoker Records、TAMURAのオフィシャルサイトのみでの発売となり、KILLER-BONG、SHUREN the FIREが参加した楽曲を収録した10インチもBlack Smoker Recordsのサイトで購入可能だ。

本作について書いた美術評論家の椹木野衣による文章が公開されている。

FUMITAKETAMURAの新作は、これまでの彼の特徴であったサンプリングの手法は一聴しては後退しているように感じられる。
しかしより深い次元では、その延長線上にこのような音の空間が現われたと解釈することもできるはずだ。本作でFUMITAKETAMURAは音楽を時間軸に沿って展開するというよりも、絵画を描くように配置していくやり方を取っている。もちろん音楽が音楽である限り、時間に沿って経過していくのは当然なのだが、たとえそうであっても、音へと向かうわれわれの耳のあり方を変えることは十分に可能だ。たとえば文学は読み進めるものと考えられているけれども、そしてその意味では時間軸に沿って展開されているけれども̶̶ただしその時間の経過は個人によって異なり、その点では同じ時間を共有する音楽とはむろん異なる ̶ ̶小説と違って詩がそうであるように、文学には目で見るという性質もある。パッと見て目に入る文字の配列や空白部分との対比は、詩にとって絵画のように重要だ。あるいはその絵画を例にとってみてもいい。一枚の絵は固有の空間を作り出しているけれども、この空間を散策するように体験するためには一定の時間の幅を必要とする。それは彫刻でも同様だろう。こうして考えてみたとき、本作での音の配置を耳で追いながら、同時にそれを一定の画面に配置された音を目で追うように体験することで引き出される魅力というのが確実に存在する。しかしそもそも、サンプリングとは聴取というよりも、地と図の関係を相対化する入れ子状の配置をめぐる技なのではなかったか。その妙技は本作でも十分に活かされている。

Info

商品詳細
フ ォ ーマット : CD
アーティスト : FUMITAKE TAMURA
アルバムタイトル : TAMURA 000
収録時間 : 39:19
アイテムコード : BSJ-016
税込価格 : 3,000円
( Black Smoker Records, TAMURA 両サイトとも送料無料 )
レーベル : Black Smoker Records

曲名 及び アルバムクレジット
1. 000-01 x KILLER-BONG
2. 000-02
3. 000-03
4. 000-04 x SHUREN the FIRE 5. 000-05 x BABA
6. 000-06
7. 000-07 x KIMKEN
8. 000-08
9. 000-09 x KILLER-BONG
10. 000-10 11. 000-11
All Songs Produced & Mixed by Fumitake Tamura Mastered by KIMKEN
Art Direction by T AMURA
他フォーマット商品価格( Black Smoker Recordsサイト限定商品 )

■ 10inch レコード : 税込価格3,780円(送料込み)
■ CD +10inch レコード+Tシャツセット : 税込価格6,780円(送料込み)

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