東京・目黒にあるギャラリー月極で1/25(金)から、グラフィックアーティストのKANATANによる展覧会『枯れた胡蝶蘭』が開催される。
KANATANは幼少期から、古いものや、他人の目に拾われないオブジェクトに強く惹かれており、高校時代にデザイン学校に通う兄の影響で「絵が描けなくても物作りができるツール」のPhotoshopを知り、コラージュ作りをスタート。インターネットから拾うチープなフリー画像、買い集めているガラクタ、動画共有サイトにあげられた製作者不明の動画など、日常の中に溢れているものを素材に、普段は交わることのない対比的なものが組み合わされ、アンバランスな「どこの引き出しにも仕舞うことが出来ないもの」に変化する。カテゴリーを特定できないイメージ群は、違和感に溢れ、時には不快感をつのらせ、情報過多社会を皮肉る。
タイトルの「枯れた胡蝶蘭」とは、贈呈された胡蝶蘭を放置し枯らせてしまった後も、ずっと捨てずにベランダに残してしまったKANATANを見た友人が、作家を体現している言葉として作った、オリジナルのイディオム。名付け親のホガミアイによる紹介文はこちらだ。
ハイ・センスなムードと黒髪のボブ。“呼ばれたタイミングで好きにやる”愛すべきカルト・ヒロイン、KANATAN。この度、KANATANの20年以上に渡る“相反するモノを組み合わせる”研究を、ようやくみなさまに発表できることを、心からうれしく思います。
これまでVJやグラフィックアーティストとして、呼ばれた現場で、都度都度、研究の成果を発表してきました。「枯れた胡蝶蘭」展では、かつて一度もアーカイブされることのなかった、高校生時代から現在までの研究成果、を一挙に展示いたします。“ウンコ”も“龍”も“住宅街”も、渾然一体となった研究の成果をぜひ一度、その目でご覧いただき、言葉を失ってください
初の個展となる今回は数十年間作りためたコラージュに、CGやムーブメントを加えた、デジタルインスタレーション作品を展示予定だ。
Info
KANATAN「枯れた胡蝶蘭」
ギャラリー月極
2019年1月25日 - 2月2日
オープニングレセプション:2019年1月25日 18:00 - 20:00