今季のDIESELが手がけているキャンペーン『HAɄTE COUTURE』。ネット上の誹謗中傷に対して、皮肉や不遜な態度で応じれば、それによって痛手を被る可能性は小さくなるはずと考えアイロニカルなメッセージを込めたコレクションは、他人を攻撃せずにはいられない人々の力を削ぐことだけを目的としてデザインされている。
各アイテムには「Diesel is dead」(DIESELは終わっている)や「Diesel is not cool anymore」(DIESELはもうダサい) など実際にSNSでDIESELに対して投げかけられた言葉が躍っており、キャンペーンのアイコンであるGucci Maneなどが言われたことのある悪口を刻んだアイテムも展開している。
批評性のあるコレクションを作り上げたDIESELが、10/12(金)に寺田倉庫でスペシャルイベントを開催。CRAZYBOY & NEOTOKYO FAMILYのスペシャルライヴや、人気モデルのmiuや改名を発表したLeon FanourakisやHIYADAMが登場したモデルプレゼンテーション、さらにはDJ DARUMAやJOMMY、YUAなどがDJプレイを披露したこのイベントをフォトレポートで振り返る。
巨大な会場内にはコレクションのアイテムや、罵詈雑言が書かれたグラフィックなども並ぶ。
オープニングDJを務めたYUAは硬質なラップや、ダンスホールなどコンセプチュアルなプレイで会場に熱を与えた。
その後のプレゼンテーションでは、意思を持った強い表情のモデルたちが、まさしくヘイトを着ちらかすように、堂々と登場した。
その後CRAZYBOY & NEOTOKYO FAMILYがライヴパフォーマンスを披露、別注仕様のHAɄTE COUTUREアイテムを纏ったCRAZYBOY & NEOTOKYO FAMILYは、集まってくるヘイトを一瞬で振り払うかのようなパワフルな存在感で会場を圧倒した。
その後DJ DARUMAとJOMMYが、2人ならではの安定感あふれるプレイを披露し、イベントをピースフルに締めくくった。
また翌日にはカリフォルニア在住のイラストレーターのJun Inagawaを招いしたインストアイベントをDIESEL Shibuyaで開催。このイベントは購入者のアイテムの上に、各々が実際に今まで投げかけられたヘイトワードを特殊なテープで熱圧着し、その上にJun Inagawaが大胆にライブペイントを行うというもの。
長らくのDIESELユーザーからJun Inagawa氏のファンまで多くの来場者が訪れ、”SHITTY CUSTOMER SERVICE”と書かれたTシャツを着用したスタッフ達も含め終始フレンドリーな空間に。
今シーズンでは引き続き、HA(U)TE COUTURE コレクションを店頭で試着、購入できる。世界規模でタイムリーな社会問題に対して、DIESELらしい力強いアティチュードを提示する同コレクションの関連イベントは今後も名古屋、福岡などで開催されていく。自身がこれまでに受けたヘイトでカスタマイズできるオリジナルマグカップのプレゼントキャンペーンも店頭で展開中だ。シニカルかつタフなアイテムをぜひ手にとってみては?(Tetsuro Wada, Kouhei Nishihara)