LL Cool Jのラジオ番組『Rock The Bells』に登場したEminem。『Slim Shady EP』リリース後の、人生の転機となったDr.Dreとの初めての出会いを語った。
ヒップホップに多大な影響を与えたパートナーであるEminemとDr.Dre。音楽史に残る名盤を生み出したこの二人だが、出会った当時、EminemはDr.Dreに比べてまだ知名度の低いラッパーであった。もともとDr.Dreを尊敬していたというEminemにとって、人生を大きく変えるきっかけとなったこの出会いは、彼が『Slim Shady EP』を売り込みにラスベガスを訪れていた時だったという。
ことの始まりは、完成した『Slim Shady EP』を1000枚か2000枚刷り、動き出していた最中だったようだ。「ラスベガスから5000枚ほしいって連絡してきた男がいて、『やばい!』ってなってラスベガスに行ったんだ。いろんな店舗とかに委託販売する作業とかを始めてドタバタしてた」とのこと。「その作業を終えてホテルに戻ってきたらプロデューサーのMarky Bassが『なんかドクターから、お前に会いたいって電話があったよ』って言うんだ。嘘だろ嘘だろ嘘だろ、からかうなって思った」とEminemは当時の心境を振り返った。
Eminemは続けて、Dr.Dreに会いたいとラスベガスに行く前から願っていたことも明かした。「ラスベガスに売り込みに行く直前に、車に女の子二人と乗っていた時”Phone Tap”を車内で流していたのを覚えてる」「それを聞きながら『もしDreに会えたら…』なんて考えてた。そしたら本当に1週間後にDreとミーティングをしてたんだ」と、衝撃を受けたことを語る。
Dr.Dreと契約後した後に、LL CooL Jと始めて鉢合わせた瞬間も覚えているとEminemは言う。アパレルチェーン店『Foot Locker』で出会ったそうだ。「Curtis TuckerとFoot Lockerで”Just Don’t Give A Fuck”のミュージックビデオ用の服を探してたら、そこにお前はいたんだ」と、LL Cool Jに話すEminem。「『ひとりじゃないか』みたいな感じで、俺はめんどくさい絡み方をしたんだ。そしたらお前は俺の歌詞を引用して”Yo, how can I be white/I don’t even exist”って返してきて、クソを漏らしそうになった」とのこと。
さらに同番組内でEminemは、ヒップホップの持つパワーやヒップホップの文化に惚れたきっかけを語り、LL Cool J、Run-DMC、Beastie Boys、ICE-TやFat Boysから影響を受けたと発言。他にも人気が出て脚光を浴びるようになり、ファンひとりひとりにちゃんと対応できなくなってしまった時にファンの立場で考えたと、”Stan”を書いた当時の心境などについても語った。
Eminemも登場したLL Cool Jの持つラジオ番組『Rock The Bells』はデジタルラジオ局『Sirius XM』から。EminemがDr.Dreとの最初の出会いを語る内容は以下の動画から。