2000年代にKanye Westらとともに活動し絶大な人気を誇ったシカゴのラッパーLupe Fiascoが、「今後暴力的なコンテンツを消費することをやめる」と発言した。
Lupe FiascoはInstagramにて「俺はこれから無意味かつ過度に暴力的な音楽、テレビ番組、カートゥーン、コンテンツや映画と関わったりサポートすることをやめる」と投稿。過度に暴力的な文化の問題性を指摘し、それらをサポートすることをやめると宣言している。
以前は格闘技や格闘ゲームの熱狂的なファンとして知られ、日本の有名な格闘ゲームプレイヤーの梅原大吾とのエキシビジョンマッチも行なっているLupe Fiascoだが、今後は平和なエンターテイメントに時間を使っていきたいのだという。「この世界には他人や世界と共生していくことに注意を向け、それらを助けてくれるような物語が沢山ある。それらを吸収していかなければならない」、と、彼は同じ投稿にて綴った。
Lupe Fiascoが暴力的なコンテンツを批判したのはこれが初めてではなく、2013年にはTwitterにて「暴力的な音楽は”暴力的であってもよい”とリスナーに思い込ませてしまうような効果を持っている。ネガティブな動きを助長してしまうんだ」「もし君たちがラップをしていて、暴力的な音楽を作っているなら、それがあくまでアートであって作られた物だということを隠すな。俺は暴力的な音楽を作ってきたし、暴力的なこともしてきたし、俺の友達もほとんど、暴力的だが、それに疲れてしまうんだ」と述べている(現在は削除)。
ヒップホップシーンは現在に至るまで暴力的な話題で溢れており、若い世代のラッパーたちが暴力やトラブルに巻き込まれ命を落とすというような状況は改善する気配を見せない。ベテランのLupe Fiascoはそのような雰囲気に疲れてしまったのだろうか?それでも、格闘ゲームを愛していた彼がそれらと距離を置くことは覚悟のある選択だったに違いない。