R&BシンガーのMiguelが曲”Pineapple Skies”でサンプリングをしていないにも関わらず、クレジットにMarvin Gayeの名前を加えた理由をMTVのインタビューで語った。
Miguelの最新アルバム『War & Leisure』の2曲目”Pineapple Skies”のメロディが、Marvin Gayeの”Sexual Healing”のメロディと似ている。直接”Sexual Healing”の楽曲からサンプリングしたわけではないにも関わらず、Miguelは” Pineapple Skies”のクレジットにMarvin Gayeと共同作曲者であるOdell Brownの名前を追加した。
インタビューでその二曲が類似していると指摘されると、Miguelは”Pineapple Skies”はMarvin Gayeの影響を受けていると説明した。
「影響を受けることは、音楽と自分のDNAに刻み込むことのすばらしさのひとつである。『この曲は”Sexual Healing”の影響をおもいっきり受けてるよ。わかるだろ?』と伝えることが正しいと思った。俺らの引き出しになっている。リスペクトだよ」とMiguelは今回”Pineapple Skies”でサンプリングしていないMarvin Gayeの名前をクレジットした理由を語った。
法的に今回のMiguelの判断は正しいと言える。Robin ThickeとPharrell Williamsは2015年に、楽曲”Blurred Lines”がMarvin Gayeの”Got To Give It Up”に類似していると著作権侵害で訴訟され何百万ドルと支払っている。同じように、Ed Sheeranも2014年に、グラミー賞を受賞した”Thinking Out Loud”がMarvin Gayeの”Let's Get It On”のコピーであると訴訟されている。これらの事例を考慮すると、Miguelが自ら、Marvin Gayeのメロディと類似していることを認め、事前にクレジットに彼の名前を加えとくのは懸命な判断なのかもしれない。
"Sexual Healing"はMarvin Gayeが1982年にリリースした『Midnight Love』に収録されている。このアルバムはビルボードHOT100で3位を記録し、彼はグラミー賞、『男性R&Bボーカルパフォーマンス最優秀賞』と『男性R&B楽器パフォーマンス最優秀賞』を受賞した。Bone Thugs-N-Harmonyの“1st Of That Month”を始めとする様々な楽曲でサンプリングされている。