ここ数日、アメリカのTwitterユーザーの間では、トランプ大統領に関する一枚の写真が話題となり広く拡散されている。写真は、Juli Briskmanさんという一般女性が、ヴァージニア州・スターリングの路上で自転車に乗りながら隣を走るトランプ大統領の自動車列に向けて高々と中指を突き上げているというものだ。
撮影はGetty ImagesのBrendan Smialowskiによるもので、SNS上にアップされるとすぐさま多くの人がリツイートなどで拡散した。
写真は#Her2020というハッシュタグとともに広がり、多くの人がこの勇気ある行為に賛辞を送ったり、コラージュ画像を作ったりとSNS上で盛り上がりを見せた。興味のある方はハッシュタグなどで検索してみてほしい。
.@Amy_Siskind , the captioned photo is inaccurate. But no worries, I fixed it. | @julibriskman #her2020 pic.twitter.com/BNKDhtIkBu
— GΛBRIEL FRΛNCO ? (@ForNewJersey) November 6, 2017
I would like to thank this wonderful person for doing what the rest of us dream of.
— Melissa Kennedy (@Melissa57215093) October 29, 2017
@julibriskman #her2020 ????????? THANK YOU! pic.twitter.com/AV5q2lzL0X
— Ricardo Cruz (@Rcruz1976) November 6, 2017
皆がおもしろおかしく楽しんでいるこの写真。しかし、なんと当の本人であるBriskmanさんはこれを理由に、仕事を辞めさせられてしまっているということがHuffpostの取材により明らかになった。
Huffpostのインタビューによると、「彼(トランプ大統領)が私の横を通り過ぎていった時、血が沸き出してしまったの。」と語るBriskmanさんは、先週火曜日に勤め先であるAkima LLCの会議にて「"卑猥"なことや"わいせつ"な内容をSNS投稿してはいけない。」というソーシャルメディア・ポリシー違反を理由に解雇通告を受けたという。「彼らは大統領に中指を立てることを"わいせつ"な行為であるとしたのよ。」と彼女は話している。
2人のティーンエイジャーの子供を持つBriskmanさんは、Akima LLCのソーシャルメディア担当として6ヶ月ほど勤務していたところだった。彼女は、写真が撮影されたのが勤務時間外であることや、自分のFacecookページに写真の投稿はしたが、勤務先名は公開していないことなどを主張している。一方、相手側の主張としてはAkima LLCが政府の請負業者であるため、写真が会社のビジネスを傷つけるものである、というものだと彼女は話している。
彼女は「DACAにより滞在許可を与えられてきた若者たちは強制送還されようとしている。トランプはオバマケアも廃止しようとしている。プエルトリコもひどい被害を受けている。それなのに彼はまた馬鹿げたゴルフ場にいるんだから。」と語り、中指を立てたことに対し後悔は全くないとしている。
「ある意味、私はこれまでになくいい気分よ。自分の国がいま正しい方に向かってないっていうことに怒りを感じているから。考えを主張するいい機会だったと思うわ。」と自分の怒りに多くの人が共感していることへの喜びも同時に語っている。