現在ヒップホップシーンでは多くの若者が活躍している。今年台頭したLil PumpやSmokepurpp、Famous Dexらは多くの楽曲を制作、同時に多くのミュージックビデオを世に送り出してきた。
そんなアーティストを支える裏方的な存在として「ビデオグラファー」がいる。彼らがいなければ独創的なミュージックビデオを見ることができない。今回は、まだ21歳でありながら、若手ラッパーのミュージックビデオを数多く制作し、ビデオグラファーとして成功しつつ(YouTubeチャンネルの登録者数86万人以上)、マルチな才能で活躍するCole Bennettを紹介したい。下記のリンクは彼の撮ったMVで最も再生回数の多かったLil Pumpの"D Rose"。
Cole Bennettの生い立ち
彼はシカゴの中心地から100km弱のところにあるプラノという土地で育った。人口は1万人ほどの小さな町で、週末はChief KeefやChance tha Rapperなどを見るために、シカゴ市街まで友達とドライブをしていたそうだ。ヒップホップとの出会いは小学生の時で、50 Centの『Get Rich or Die Tryin'』。このアルバムがリリースされたのは2003年なので6歳の時、彼がヒップホップに魅せられて15年が経過している。
人生を変えた瞬間
彼の人生を変えた瞬間はChance the Rapperを初めて見つけた時だそう。彼のMVを見た時に衝撃を受け、自分もシーンに影響を与えられる存在になりたいと思ったことが、今の彼を作っている。中でも"No Problem"のMVを撮っている、Austin Veselyから強くインスパイアされたと語っている。その影響もあり、高校生の時に彼はオリジナルの音楽ブログ『Lyrical Lemonade』を開設する。このブログはシカゴのアーティストに注力したブログで、地元シカゴのレペゼンを行っていた。
高校を卒業後に動画制作などについて学ぶため、シカゴに移住してデポール大学へ進学した。そこで学んだことを生かし、MVをその後作っていくこととなる。
ビデオグラファーとして
彼のMVの特徴は何と言ってもカラフルなアニメーションだ。彼が運営するブログLyrical Lemonadeが有名になる原因となった"Hit Em Wit It"は、髪を青く塗ったり、目を赤く塗ったりと遊び心の多い作品になっている。他のビデオでも独特のエフェクトを利かせたビデオは彼のトレードマークだ。