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ネットでのハラスメントに対抗するために『MARVEL』と『DCコミックス』がタッグ

先月末頃からネットで話題となっている#MakeMineMilkshakeというツイッターのタグ。始まりは、アメコミ会社『MARVEL』の女性編集者が投稿したツイートに対して、多くの女性差別を思わせる誹謗中傷の返信ツイートがあったこと。それに対抗する反対運動として広まったタグである。なんとその#MakeMineMilkshakeタグを使用して『MARVEL』の一番のライバルである『DCコミックス』までもが行動を起こした。

先月29日に『MARVEL』の女性編集者Heather Antosが、同僚の女性職員達とミルクシェイクを飲む画像をTwitterに投稿。するとなぜか『MARVEL』男性読者達から「女がMARVELをダメにした」「オタクのフリをしているだけ」などと多くの心無いハラスメント的な誹謗中傷のコメントがされた。

すると#MakeMineMilkshakeのタグとともにミルクシェイクの画像や絵を投稿し、この女性差別への反対運動を起こすツイッターユーザーが現れ始める。『MARVEL』編集部も全員でミルクシェイクを飲む様子を投稿し、この反対運動が一気に広まった。

そしてついに『MARVEL』の一番のライバルである、バットマンやスーパーマンなどを生み出した『DCコミックス』までもが#MakeMineMilkshakeタグをサポート。『DCコミックス』編集部の女性スタッフが集まり、全員ミルクシェイクを片手にワンダーウーマンのポーズの集合写真を「MARVELの女性たちに乾杯」と投稿。

これに対して『MARVEL』側はストローが2つ刺さったシェイクの画像で返信。仲良くシェアしようという意味ともとれる。

『MARVEL』と『DCコミックス』、アメリカの2大コミック会社は長年のライバルであり、対立関係にあるとよくいわれている。最近はお互い関わることも一切なかったために、この今回の交流にアメコミファンは歓喜。『DCコミックス』のツイッターアカウントが『MARVEL』について触れるのすら今回が初めて。ファンでなくとも、永遠のライバルが敵を倒すためにタッグを組む展開は漫画のようで熱い。

心無い誹謗中傷をした読者がいたことは残念だが、それがきっかけで誕生した#MakeMineMilkshakeのタグを見ると、多くのサポートするファンのコメントで溢れている。今回の騒動で作り手側も、ファン側もアメコミ業界全体がハラスメントを嫌う姿勢を見せ心温まるニュースとなった。

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