Childish Gambino名義でラッパーとして活動していた俳優のDonald Gloverが、アーティストとしてのもう一人の自分とはもう別れを告げることを宣言。先週のGovernor’s Ballフェスの自身のステージで、Childish Gambinoとしては次のアルバムを最後にすると発表した。
Huffington Post紙のインタビューで彼は次の作品を最後にする理由を語った。主な理由は、不必要なことはしたくないからとのこと。「映画の3作目の続編ほど最悪なものはない。また!?ってみんな思ってしまう。俺は良いものしか好きじゃないし、帰ってくるには帰ってくる理由、そうするべき理由がある」と言及している。
Gloverはさらにこれ以上作品を作ると、彼が長年培ってきたパンク精神が危ぶまれるという。「行動には全て理由があり、俺はパンクでいる理由がある」そして「パンクでいることが自分に合っている。『Atlanta』(Gloverが制作して出演しているテレビシリーズ)はパンクショーとして見れるが、Childish Gambinoと共に向かう方向はもうパンクではない」と語る。自身の曲"Redbone"はゴスペルソングでありながらラジオで流れたからパンクだが、これ以上アーティストとしてなにかを成し遂げる前に、自分自身がラジオになってしまうように感じているようだ。昨年末にリリースしたアルバム『Awaken, My Love!』は商業的にも批評的にも最もヒットした彼の作品となったが、単純にメインストリームに行き過ぎたくないとのことである。
Donald Goverが自身が制作し主演しているテレビシリーズ『Atlanta』で様々な賞を受賞。他にもディズニー映画のライオンキングのリメイク映画でシンバ役、STARWARSの製作中のスピンオフ映画にも出演が決定していたりなどと、Childish Gambinoを引退してもこれからも脚光を浴び続けることになりそうだ。(小林一真)