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Pepsiの新CMが「社会問題やデモを軽率に扱いすぎ」とキング牧師の娘をはじめ多くの人から批判を受け炎上

人気モデルKendall Jennerを起用したペプシの最新CMが、アメリカ本国の社会問題やデモなどを軽率に扱いすぎだと批判されネットで大議論を巻き起こし炎上している。

ムービーではモデルのKendall Jennerが街で撮影を行っているシーンからはじまる。彼女は笑顔の人たちであふれるデモ隊と遭遇し、彼女もデモに参加。警備のために並んでいる厳格な表情の警察官のもとへKendall Jennerが歩み寄り、面と向かってペプシの缶を渡すすと、警察官がそれを受け取って飲み、デモ隊も警察官も笑顔になる、という内容だ。

4/4火曜日に公開されたこの約2分半のCMは、現在アメリカで社会問題となっている人種差別や警察暴力に抗議するBlack Lives Matter運動や、反トランプ政権のデモ運動を軽率に扱っていると非難された。若者たちが笑顔で笑いながら手を叩き歩くデモ隊や、白人のモデルがペプシコーラの缶をひとつ手渡すだけで社会問題を解決しようとする、現実から離れすぎた表現に対して多くの人々が怒りのコメントを残している。

Martin Luther King, Jr.の娘であるBernice Kingの「もしお父さんがペプシの力を知っていれば」という皮肉のツイートや、政治活動家DeRay Mckessonの「このCMはゴミだ」というツイートなども寄せられ、様々な著名人によるSNSでのコメントがさらに議論を加速させた。

それに対しペプシは昨日のプレスリリースで謝罪。「団結と平和と理解というグローバルなメッセージを伝えるためのプロジェクトであり、私達は社会問題を軽視するつもりは全く無い」とした上で「明らかに的外れであったことと、この状況にKendall Jennerを立たせてしまったことを謝罪したい」と述べている。

ペプシが公式アカウントでYouTubeに公開したこのCMは、公開後48時間で160万再生を超えた。様々な批判を浴びたペプシは現在公式アカウントからすでにこの映像を削除している。

ペプシは2013年にもマウンテンデューのCMが人種差別的だと批判を受けCMを取り下げている。デリケートな社会問題が今多いアメリカでこのような失態を続けると、ブランド戦略で成功しているライバルのコカ・コーラ社とイメージの差が開いてしまうことが懸念される。

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