2017/1/13(金)~2017/2/3(金)、東京・渋谷のES galleryにて美術家の市川孝典による個展『grace note』が開催。初日にはゲストを招いてのオープニングイベントも予定している。
13歳から単身ニューヨークへ渡り、創作活動を開始した市川孝典。60種類以上の線香を温度や太さなどで使い分け、一切の下書きなしに少しずつ紙を焦がしながら描いた作品は「現代絵画を全く異なる方向に大きく旋回させた“線香画”」と称され、メディアに大きく取り上げられた。また、自分の記憶を辿りながら線香の焦げ跡で描き出されるモノクロのグラデーションと無数の穴は、触れただけで崩れてしまいそうな緊張感と大胆に濃淡をつけて紡ぎ出された作品世界を有している。
今回の個展は、2010年に東京・馬喰町のFoil Gallery(現在は京都・笹屋町に移転)で開催された個展『murmur』のコンセプトを発展させたもので、市川が少年期に古城を探し歩き回った森の中で見た風景をもとに制作された、新作の絵画やコラージュ作品を展示。『murmur』では微かに聞こえる森の“ざわめき”を表現したが、『grace note』では静寂の中にある音や“ざわめき”と“ざわめき”の間の微かな移ろいを表現しているという。(Yuuki Yamane)
INFO:
期間:2017/1/13(金)~2017/2/3(金)
オープニング・レセプション:1/13(金)19:00~を予定
場所:ES gallery 東京都渋谷区渋谷2-7-4 elephant STUDIO 2F
TEL:080-4717-0611