先週メルボルンで開催されたフェスのビーチステージでNina Kravizは、フェスの最後3時間を締めくくるDJとして出演した。フェスのラストの時間、4000人のオーディエンスの前で、多種多様なジャンルをプレイしたNina Kravizに対して、大方のオーディエンスは賞賛の声を上げた。しかし「Nina Kravizはテクノをたくさんかけてくれなかった」として、返金を求める者が現れた。
Nina KravizはFacebookに長文の文章を投稿し「実際はたくさんのテクノをプレイしたよ。私の定義ではね。けど、(その定義は)広いスペクトラムを持っているんだけど」と自身のセットを解説。しかし「私がテクノを掛けなかったから返金してという人が現れた」と彼女に起こった出来事を説明した。
Nina Kravizはフェスでどのようにプレイしたかを楽曲を例にあげながら自身のセットを解説。ShackletonのBlood On My Hands (Ricardo Villalobos Remix)やErofeevの未発表曲"Abdumanob"をピークにはドロップしたという。彼女はその前は4つ打ちでないダークな曲をプレイした。Bjarkiのリリース予定の曲 "Fresh Jive"、Eric Martinの"Emergency"に加えて、めちゃくちゃな曲をプレイしたと告白。それはベーステクノではあるものの途中でビートがドラムン・ベースもしくはハードコアに変化しBPMも155まで速くなる曲。しかも途中にビートがなくなりロシア語のスピーチが入るキワモノの曲だという。そして最後にBPM129が戻ってくる、Ninaに言わせると"WHAAAAT???"と言いたくなるような曲だという。(これはロシア人の Mira aka ISHOME、またの名をShadowaxーーーが制作した" I want to be a stewardess"というトラック名でNina Kravizのтрипレーベルからリリースされる予定だそうだ)
そしてゲットーハウスのDj Slugo の"Wouldn't you like to be a hoe"やdj Assaultもプレイ。そしてアシッドテクノなどをプレイしたNina Kravizは説明する。
「ワイルドでレイビーなミックスだったけど」とNinaは告白するものの、彼女はオーディエンスは最後まで音楽を楽しんでいると確信している。なぜなら3時間のプレイで最後までダンスフロアはパンパンだったからだそうだ。
しかし数人が彼女のプレイに文句を付け返金を求めるように言ってきたという。彼女はその文句自体は許容できるものなのだが聞き逃せない事を言ってきたのだと言う。
その人達は「テクノ」を求めてきて、私は「彼らが言うテクノ」を一つも与えなかったのは事実だ、と彼女は言う。実際、彼女は自身の定義でのテクノを選曲した。しかしそれはテクノが持つ広いスペクトラムの中でから選ばれていた。彼らは3時間延々続く4つ打ちを求めていたのだろうが彼女はそういう期待には答えなかった。その文句はテクノにドラムン・ベースはいらないと言わんばかりだった。
Nina Kravizは「自身の意見や考え方を持つのは良いことだが、それは時間、経験、知識を掛けて作るもの」であると言う。彼女は音楽のイメージを「一つの大きな空間にいろんなものがワイヤーで繋がっている」という風に考えている。このコンセプトの上ではテクノとディスコは容易に繋がっているそうだ。「音楽とは表現の自由についてであり、差異を持った人々をつなげる最高のツール」とNinaは信じている。予想が付くものより予想がつかない経験に心惹かれるからLaurent Garnierを愛していると告白する。
いつも私が私らしくいることをほめてくれるひとに愛を。そして私が何をしてるか分からない人には、とりあえず止まって聞いてくれてありがとう。と、Nina Kravizはメッセージを残している。
全文はNina Kravizの投稿はこちらから。