伊藤桂司はこれまでにSoftBank キャンペーンヴィジュアルやNHK 番組タイトル&セットデザイン、愛知万博 EXPO2005 世界公式ポスターなど、多くの広告、書籍、音楽関係のアートディレクションやグラフィックワ ーク、映像を手がけてきた。フォーマットを限定しない伊藤の作品は、多様な素材と表現手段を即興で組み合わせることにより、作品の場面にリズム、拍子、間、反復など音楽的な要素を浮き上がらせる。
佐藤ブライアン勝彦は1990年代前半から東京を拠点に、雑誌のイラストレ ーションを手がけてきた。2001年から仙台市に制作活動の拠点を置いてきた、佐藤に転機が訪れたのは、2011年の東北地方太平洋沖地震だ。佐藤は自身が営んでいたレストランを開放し、避難所に入れなかった人々に、食物や水、毛布を提供。見知らぬ約20名ととも に、不安な2週間を過ごした佐藤が一番印象に残っているのは、震災当日、停電の中に見た星空だったと言う。この経験から、自然への畏敬の念や、物の価値のうつろいを意識するようになった 佐藤は、震災とそれに伴う社会変化をきっかけに、それまでの明るいイラストタッチの作風から、社会 政治的な矛盾や葛藤を描き出す、現在の作風へと変化を遂げた。
これまで20年来の交流を続けてきた、伊藤桂司と佐藤ブライアン勝彦。年齢や出身などバックグラウンドの相違にも関わらず、2人の創作姿勢には「周囲のあらゆる情報をニュートラルに受け入れ、イメ ージのコラージュを行い、作品に投影する」という共通点がある。 2人はいずれも、様々な時代のアイコンや不特定多数のキャラクターをモチーフとして選び、それらを 重ね、削り、歪ませ、結合する=コラージュ作業を行うことで、現実と非日常が混在した作品を制作している。
本展では、二人の共通する手法である「コラージュ」を軸に、大小・新旧のコラボレーション作品と、 それぞれのソロ作品、合計約20点を発表予定だ。
初日の 12/2(金)は19時よりオープニング・レセプション行うほか、会期中は関連イベントを予定。会場では、展覧会をモチーフにした飲食メニューも用意されるという。<Info>
伊藤桂司 × 佐藤ブライアン勝彦 「Alligatoo Boogaloo アリガトーブーガルー」
会期:2016年12月2日(金)-2017年1月15日(日)
【オープニング・レセプション:12 月 2 日(金)19:00-21:00 作家来廊】
【新春餅つき大会:1 月 4 日(水)14:00】
参加費:500 円 /持ち物:お餅に合うもの 1 品 ※ お飲み物はTETOKAにてお買い求めください。
【クロージング・レセプション:1 月 15 日(金)18:00-21:00 作家来廊】
豪華ゲストを予定!/入場料:2000 円(1D付) ※ ご予約不要、先着順ご入場
営業時間:16:00-23:00(水曜日、年末年始 12 月 30 日-1 月 3 日休廊) 会場:TETOKA(東京都千代田区神田司町 2-16 楽道庵1F)
Tel: 03-5577-5309
URL:http://tetoka.jp/
企画:Yu Murooka