Young Thugの最新ミックステープ『Jeffery』のオープニング・トラックを飾った"Wyclef Jean"。『Jeffery』はYoung Thugのアイドルについて歌ったミックステープであり、ハイチ生まれのラッパーWyclef Jeanもその1人だ。またWyclef本人も『Jeffery』の中の"Kanye West"でフィーチャリングされているが、メディアサイトHNHHがYoung Thugと46歳のベテランMCとのコラボが実現した詳細を伝えた。
WyclefとYoung Thugの両者は、最初のミーティングの時点で互いに親近感を感じていたとのこと。Wyclefは2 Pacを引き合いに出し、Young Thugを高く評価している。
Young ThugがWyclefと初めて会ったとき、彼はWyclefに「あなたは最高にインスピレーションを与えてくれる人物です」と語ったんだそう。Wyclef側もYoung Thugの楽曲を「俺が人生で聴いてきたなかでベストな音楽のひとつ」と応じたとのこと。
エピソードはそれだけではない。Young Thugの誕生日に行われた収録でWyclefは、楽曲"Kanye West"に挿入するボーカルを歌う際、「Happy birthday to you, Jeffery」と歌ったという。Young Thugはそれを『Jeffery』の収録曲"Kanye West"で使用したんだとか。
Wyclef曰く、両者の親密な関係は「ハイチ」を介して育まれたという。アトランタの「リトル・ハイチ」と呼ばれる貧困街で育った過去を持つYoung Thugが、Wyclefの故郷であるハイチへの愛を語ったのに加え、彼はWyclefに、自分の娘に「ハイチ」と名付けたことや、Haitiと掘られたタトゥーを見せるなどして距離を縮めたのだ。
Wyclefは、「誰に感動をもらうか、気づかないことはよくあるけど」と前置きしたうえで、「彼(Young Thug)はゲットーの出身だし、俺と似た背景を持ってるんだ。それと彼は生まれ持ったハイチへの愛着があって、ハイチの歴史も理解している。ハイチは最初の黒人共和国であるってね。彼はある意味で現代の2Pacみたいだよ。革命的な意味でね」と語り、Young Thugを絶賛。
Wyclefは、自身がエグゼクティブプロデューサーを務めた"Ghosts of Cité Soleil"をYoung Thugにプレゼントしたという。ハイチの首都であるポルトープランスを舞台に、暴力やギャングの生き様を描写したドキュメンタリーであるGhosts of Cité Soleilだが、Young Thugは既に10回以上見たという。
Wyclefの新作EPに収録予定の"I Swear"への参加が決定するなど、Young ThugとWyclefの親密度はさらに高まっているようだ。(伊藤)
Via HNHH