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MONKEY TIMERSとokadadaがレジデント、新たな夜の風景を作り出す『LESS』パーティーレポート

LESS

写真 : Suzu Okada 取材:和田哲郎

8/19に代官山UNITで新しいパーティー『LESS』がスタートした。MONKEY TIMERSとokadadaがレジデントDJ、YOSHIROTTENがロゴやビジュアルを担当するというこのパーティー、まず興味深いのはレジデントのDJ2組が、このパーティーで初の共演となるという点だ。

 

ハウスやディスコのグッドパーティーには必ずといっていいほどラインナップされるMONKEY TIMERSと、どんなジャンルのツボも知っている新世代のトップDJのokadadaの共演がこれまでないというのも不思議だが、これまでにない組み合わせのパーティーが始まる前はいつもワクワクさせられる。

『LESS』にはビジュアル担当としてYOSHIROTTENがレギュラーとして位置づけられている。ミニマルで普遍性があるロゴに、遊び心のあるフライヤーからもこれまでにないパーティーを作る意志が感じられた。

第一回目のゲストとしてラインナップされたのがXTALとKeita Sanoの2組。どちらもハウスやテクノというキーワードを持ちつつも、その個性は全く異質。エモーショナルなメロディーと繊細な構成力でトラックを紡ぐXTALに対しKeita Sanoは獰猛なマシンサウンドを生かしたなぎ倒すかのようなライブパフォーマンスを得意としている。

4つ打ちというテーマがありつつも、個性の異なる4組がそろった『LESS』はどのようなパーティーの風景を作ったのか。

UNITに到着するとまずはokadadaがプレイ中。ディープハウスから、硬質なテクノまでokadadaらしい幅の広さをみせつつ、腰の据わったプレイでじわじわとダンスへのムードを高めていく。2時間半のプレイの中で、最近のokadadaの嗜好を伝えてくれるようなプレイだった。この日のプレイは本人のMixcloudにアップされている。このレポートのサウンドトラックとしてぜひ。

続いてはKeita Sanoのライブセット。重心の低いパワフルなボトムが作り出すうねるようなグルーヴ感はまさに圧巻。凶暴でありながらも生々しくファンキーなサウンドは、官能的ともいえる。それだけではなく多彩な展開も披露し、今最も注目されるプロデューサーの実力を瑞々しいプレイで証明してくれた。

もう1人のゲストXTALは自身のルーツを感じさせるトランシーなメロディーを自在に操り、フロアに高揚感をもたらす。Keita Sanoのスケール感の大きさがパワフルさにつながるとしたら、XTALのそれは包容力といえるだろうか。刺激的でありながらも安心感のある、思わず身を投げ出したくなるようなパフォーマンスだった。

 

MONKEY TIMERSはXTALのあとを受け継いで、伸びやかなグルーヴのディスコ〜ハウストラックをスムースにつないでいく。2人の息のあったプレイにクラウドも満面の笑みで応える。手練のパーティーフリークたちを前に幾度なくプレイを重ねてきた彼らのフロアコントロール術の巧みさにがっちりつかまされたまま、あっという間に5時となったがパーティーは終わる気配はまだまだなかった。

まさにボーダーレスでフレッシュな感触を残して終わった第一回目の『LESS』だが、来場者も普段ハウスやテクノのパーティーでは見かけない人も多く、それもまたこのパーティーを象徴する光景だったのではないだろうか。レギュラーパーティーとして開催される『LESS』、次回もグッドパーティーをメイクしてくれるにちがいない。

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