FNMNL (フェノメナル)

3人のDJが選ぶ日本産音源ベスト5

昨今日本産のダンスミュージックやニューエージ、そしていわゆるシティーポップなどが海外で高く注目されている。Discogsではオリジナル盤のレコードが高値で取引され、レア盤はリイシューされ、それには飽き足らずDJ用に、イリーガルなリエディット作品までが乱発されている。FNMNLではこのブームが始まる前から日本産の音源をディグしてきた3人のDJ、Alex from Tokyo、Alixkun、Brawtherにそれぞれの日本産音源ベスト5をセレクトしてもらった。

Alex from Tokyo

パリで生まれ、幼少期から20年以上東京で暮らし、現在はNYを拠点にするDJ。世界のダンスミュージックシーンと日本のシーンをつなぐキーパーソンとして活動してきた。またユニットIsao KumanoとのユニットTokyo Black Starとしても活躍。自身でもレーベルWorld Famousを主宰している。

 

1. Tokyo Black Star - Mitokomon

去年立ち上げた自身のレコードレーベルworld famousの第一弾「Edo Express EP」に収録されているドープ&変態スロー・アフロ・レゲーmeets水戸黄門をブレンドしてお客さんも大ウケする毎回笑いが止まらない自身のプロジェクトTokyo Black Starならではな不思議なエレクトロニック・キラー・トラック!(Alex from Tokyo)

2. Your Song is good - Re-search (Force Of Nature remix)

6/29から7/6までクロアチアのTisnoの海岸で開催されたLove International Festivalで海に向けたBeach BarステージでサンセットでプレイしたForce Of Natureによるとても気持ちいスロー和レアリック・チューン!(Alex from Tokyo)

3. 中原理恵 - 夜に目覚めて

アルバム『Vivid』に収録されている吉田美奈子が作詞を手掛けた中原理恵による'79年リリースのフィリー・オリエンテッドなストリングを擁したドリーミーな歌謡ディスコ・ナンバー"夜に目覚めて"が今回のツアーのパーティのエンディングのクライマックスでとても良い反応!(Alex from Tokyo)

4. 寺田創一 - Tokyo XXX

91年にリリースされて当時から定期的にプレイしている寺田創一さんによる民謡からサンプリングされたような「踊る、踊る…」の女性声ネタが面白くブレンドされた日本&夏っぽいカッコイイ・ディープ・ハウス!(Alex from Tokyo)

 

5. KW - Dance

去年末からヘビープレイしている東京のクリエーターKenWoodのレコードレーベルAnother Oneから第一弾『Another One EP 1』としてリリースされた上げてくれる渋いディープ・ミニマル・テクノ・ハウス!(Alex from Tokyo)

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Alixkun

フランス生まれ、現在日本在住の日本をこよなく愛するフランス人。レーベルJazzy Couscousを主宰し、レーベルの活動を展開しながら、ハウスの若手外国人DJを日本に招待しパーティーをおこなっている。盟友Brawtherと共に日本におけるアンダーグラウンド・ディープハウス・シーン黎明期の楽曲を収録した3枚組ヴァイナル・コンピレーション『Brawther & Alixkun Present ハウス Once Upon A Time In Japan...』を昨年リリースした。

1. 矢野顕子 - 待ちくたびれて

天才と呼んでも言いすぎじゃない矢野顕子によるソフトロックのダイアモンド。後半ムーグが入り、さらに一段階ディープにいっちゃう。(Alixkun)

2. Chakra - いとほに

この曲は「ハニホヘトイロハ」という音階を、そのまま歌い上げているという不思議な曲です。音階を読み上げる以外の歌詞はありませんが、非常に魅力的な曲です。(Alixkun)

 

3. 高橋鮎生 - 流れる

New Age風なピアノトラックに、綺麗な女性ボーカルがのってて今まで経験したこと無いほど、心が癒されます。(Alixkun)

4. 小久保隆 - 海底の中の夢

87年に出た最高のジャパニーズバレアリック。海をイメージにしたディープなインスト曲です。(Alixkun)

5.  小泉今日子 - 23rd Memories

90年にリリースされた藤原ヒロシと屋敷豪太が絶好調のときのプロダクション。素晴らしいアンビアント風なインスト曲です。(Alixkun)

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Brawther

パリのアンダーグラウンド界に深く根ざし、自身が強く提唱する"True School House"のプロダクションの道を進み続けるアーティスト「Brawther」。ディープハウスとテクノとの境界線の中にトラディショナルかつモダンなメロディーを共存させることを得意とし、オールドスクールやニュースクールといった言葉を嫌う彼なりの答えを楽曲に見いだしている。90年代のハウスリバイバルブームを牽引し、Alixkunとともに『Brawther & Alixkun Present ハウス Once Upon A Time In Japan...』を昨年リリース。

1. Sai - Red

Saiは今の日本のプロデューサーの中でもフェイバリットの1人で、愛すべき人物だよ。この曲はスイスのAgnèsのレーベルSthlmaudioからリリースされた初期のリリース。(Brawther)

 

2. 福富幸宏 - It's gonna be alright

1993年にリリースされたこの曲は、Alixkunと僕が製作したコンピレーション『Once upon a time in Japan』がリリースするまでレコードで手に入れることができなかったんだ。(Brawther)

 

3. Prism - girltree (prism remix)

Prism aka Susumu Yokota(Rest In Peace)は多作のプロデューサーで、テクノやダウンテンポ、アシッド、アンビエントや様々なジャンルを融合させた唯一無二のパイオニアだった。

 

4. 松井寛 - (Earth in) Blue

松井寛によるディープ・アシッドハウス。この曲はダブスタイルのミックスが貫かれている。

5. Kuniyuki - Precious Hall

Kuniyukiを最も象徴するリリース。超ディープでダビーな空気感が日本的にアレンジされている。タイトルは札幌の伝説的なクラブPrecious Hallからつけられている。シンプルにすばらしい。

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