4月20日の「マリファナ・デー」に合わせてSnapchatが導入したBob Marleyフィルターが、レイシスト的な「ブラックフェイス」であるとして猛烈な批判にさらされている。
Can @Snapchat explain to me why there's a Bob Marley filter on 4/20? You realize he did more than smoke weed, right? pic.twitter.com/xPCOU5uQko
— Jack Qu'emi (@jackquemi) 2016年4月20日
The Bob Marley snapchat thing is blackface in 2016 effectively. Digital disrespect
— Elijah (@Eli1ah) 2016年4月20日
写真や動画を投稿できるSNSのSnapchatの写真にフィルター適用すると、顔と認識された被写体にドレッドヘアやニット帽が追加され、被写体の目が大きくなり、鼻が高くなるといったBob Marleyに似た顔つきになり、肌のトーンが暗くなる。
多くのSnapchatユーザーがこのフィルターを用いて「Bob Marleyになりきった顔」を投稿して成功したように見られたが、それ以上にSnapchatには「レイシスト」という批判を集まっているようだ。
Snapchat社はこのフィルターを、大麻文化や麻文化を祝福する4月20日に合わせて提供した。しかしながら、このフィルターは「デジタルブラックフェイス(黒塗り)」と多くの人に判断され、猛批判を受けている。黒塗りとは、19世紀から20世紀のアメリカで、白人が顔を黒く塗り黒人に扮して、黒人をステレオタイプ的に嘲笑する寸劇「ミンストレル・ショー」が広く行われいた。この歴史的背景から黒塗りという行為は、人種差別的であるとして認識されている。
Snapchatが批判を受けるのは、デジタル・ブラックフェイスの機能提供したという理由だけではない。それは「マリファナ・デー」のタイミングでこのフィルターをローンチするということは、Bob Marleyの音楽的、そして政治的功績を「大麻」という彼の一面に限定してしかねないからだ。楽しんだ人も、批判する人も含めて、Bob Marleyが大麻を喫煙し、礼賛していたことを否定する人はいないだろう。しかし、4月20日にレイシストと言われても仕方のないような黒塗りのフィルター機能を提供をすることで、Bob Marleyのイメージをを大麻と結びつけたということに対して、黒人だけでなく、様々な人が怒りの声を上げている。
Snapchatは批判を受けてメディアに対して以下の様な声明をメールで表明した。
私達が今日公開したレンズ(フィルタ)はBob Marley Estateの協力のもとで作成され、Bob Marleyと彼の音楽への感謝と尊敬を共有するための新たな方法を提供した。彼の音楽を愛するSnapchatユーザーは非常に多く、私達も彼の人生と功績をリスペクトしている