芸術家と執筆家として活動しながらVICEの編集者も務めるMolly Crabappleが自身のウェブサイトで、”Punch Nazis”というスローガンを掲げるチャリティーTシャツの販売を開始した。
New tshirt.The Arabic reads "Punch Nazis". All profits go to @sol2refugees to provide housing for refugees in Athens https://t.co/lTgtMtNP14 pic.twitter.com/ItnPyrJZwV
— Molly Crabapple (@mollycrabapple) 2017年4月9日
男女兼用でグレーとレッドの2色。胸元に大きくアラビア語で「ナチスを殴れ」と書かれたデザインとなっている。
「ナチスを殴れ」のスローガンは、2017年1月のトランプ大統領の就任式前日にリチャード・スペンサーがテレビの街頭インタビュー中に男性に殴りかかられたことがニュースとなったことがきっかけ。白人主義者で極右活動家のリチャード・スペンサーは白人が最も優れていると主張。そのような「ナチス思想」の人に暴力を振るうことは許されるのかという議論の中、差別主義者は暴力を振るわれても問題ないと主張する人のために、今回のこの「ナチスを殴れ」というスローガンが掲げられた。Tシャツはこちらで購入できる
Tシャツの売り上げはすべてギリシャのアテネにある、移民・難民を受け入れ、入居用施設を提供している個人経営のホテル、『City Plaza』に寄付するとのこと。
ギリシャを通って国境を越えるルートが不法移民を受け入れ拒否のため封鎖され、安全な場所を求めてヨーロッパへ向かっている中東やアフリカの難民達が何万にもギリシャで足止めされている欧州の難民問題がこの背景にはある。
トランプ政権下となったいま、今後も移民問題や人種差別問題など米国や欧州に根強く残る社会問題に対して、このようにカルチャーサイドからの主張がさらにどんどん出てくるはずだ。