世界的にSupremeの人気が再燃している中、それに合わせてブランドのコピーも蔓延している。今回はイタリアで偽物のSupremeのボックスロゴパーカーが販売された。それを作ったブランドSupreme Italiaについて同じくイタリアに店を構えるストアマネージャーの四人へのインタビューがウェブメディアNSSに取り上げられた。
イタリア中部の都市バルレッタでSupremeのトレードマークをコピーしたキャップ、ロゴパーカーが販売されたのだが、実際よりもロゴが大きい以外はほとんど同じである。しかし、もちろんSupremeとはなんら関係はない。さらにSupremeも創設者のJames JebbiaもSupremeという名前の著作権などは保有していないため、このコピー商品は非合法ではない。
この件に関して、Stone Group、Maison Group、Blackwater Store、INNER Milanoのストアマネージャーがそれぞれインタビューに答えた。
今回の件についてどう思うか?これをFakeと呼んでいいのか?という質問に対して
人気ショップStone SoupのAlerio Ghisiは「Supreme NYCかSupreme Italyかということに対して、興味も理解も出来ていない人々が多すぎる。彼らはロゴさえあれば良いと思っている。それはNYCだけができることでBarlettaやSingaporeでは作る事は出来ない。 それを着る事になんの意味がある?」と話す。
なぜSupremeのコピーが作られるのかという問いに対しては「答えはシンプルで、金が稼げるからだよ。このSupreme Italiaを取り扱っているお店は増えてきているし、彼らはオリジナリティーのないものを売り続けている。だけど、もし、あの商品が売れたら、彼らはまた作り続けるだろう」とBlackwater StoreのAlberto Campoは答えた。
INNER MilanoのDavide MarreはSupremeがなぜ訴えを起こさないのかという点については、「1番の理由としてはSupreme Italiaはローカルな現象だってことだ。あと、イタリアはグローバルなストリートウェアシーンに出て行かないんだ。俺はSupremeがこのコピーに関して無視した事は良かったと思ってるよ、ファンも無視するべきだし、何も知らずにコピーを買った人にそれはコピーだと言ってやるべきだよ」と話す。
Maison GroupのAlessandro Altomareは「俺はイタリア各地の散漫していた、良いものを良いと評価しないイタリアのファッションのシステムは嫌いだね。こんなのが売られていたら、それ以外のクールなブランドが取り扱われないし、こんなの存在する必要はないよ」とイタリアのファッションのシステム自体に問題があると指摘する。
この問題はイタリアのことだが、日本でも同じようなコピー商品は間違いなく売られており、粗悪なコピーにも高額な値段がついている場合もある。今の所消費者自身が気をつけるしかなさそうだ。(野口耕一)
Via NSS