米国上院議会が音楽プロデューサーにも印税が支払われる法案を可決

9/18に米国の上院議会は、音楽の著作権の改善とストリーミングの収益の分配を見直す法案を、満場一致で可決した。

『Music Modernization Act』と呼ばれるこの法案の目的は、プロデューサーやエンジニアも楽曲の著作権者として扱うこと。ストリーミング再生ごとに、プロデューサーとエンジニアにもロイヤリティの分配がされるべきであるという考えである。

現在の著作権法にはプロデューサーとエンジニアは含まれておらず、毎度アーティストとギャラの交渉を行うのが一般的とされている。ヒップホップなどにおいては、アーティストから支払われるのは曲ごとに均一の額で、その後どれだけストリーミング再生されようが分配されないケースが多い。また、再生数ごとに印税が支払われる契約を直接交渉した場合は、アーティストが自らの印税を切り崩して分配している。

報酬に関する話でアーティストとプロデューサー間でイザコザが起こるのもよくある話で、そのような問題もこの新たな著作権法があれば減るかもしれない。

またこの法案が可決された場合、新たに音楽のライセンスに関する組織が立ち上がるとのこと。楽曲の著作権者を判別しロイヤリティの分配を管理するそうだ。現在ストリーミング再生ごとのロイヤリティの支払いは、各ストリーミングサービスが直接管理している。今年頭に、ロイヤリティの未払いでSpotifyが訴訟を起こされたが、そのようなアーティストとストリーミングサービス間のトラブルも減ることだろう。

これまで著作権法に含まれていなかった、1972年以前にレコーディングされた楽曲も今後は著作権法で守っていくようだ。

米国議会は、4月に議会を通過した今回のものと内容が関連している別の法案と照らし合わせた後に、最終案を大統領に提出するとのこと。

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