TDEのボスPunchが「Cardi Bは2Pacだ」というツイートの意図を説明する

先週デビューアルバム『Invasion Of Privacy』をリリースしたCardi B。

奔放な言動などで、音楽以外でも注目を集めているCardi Bには賛否両論の意見が出ているが、Kendrick Lamarなどが所属するレーベルTDEのボスPunchがCardi Bに対してTwitterで発した意見が話題となっている。

Punchは「Cardi Bは2Pacだ」とのみツイート。先日のLil Xanの炎上騒ぎでもわかるように、現在においても2Pacはヒップホップシーンで神格化されており、現代のラッパーと2Pacを比較することは批判を含め大きな反響が出てしまう。

思った通りPunchのこのツイートには反論も含め600件以上のリプライが殺到、大きなリアクションにあわせてPunchはDJBoothにこのツイートの意図を説明した文章を寄稿した。

Punchは自身のツイートが話題になった理由はわかっていると文章を始め、「1つめは全くコンテクストもなくツイートしたことで、これに関しては自身のパーソナルなアカウントでのツイートなので謝罪しない」と述べている。さらにPunchは2Pacは完璧に近い存在として、イメージされているため、他のアーティストと2Pacを比較すると厳しい批判が巻き起こると書いている。

2Pacを大いにリスペクトしているPunchは、「彼はおれたちの世代で最も偉大な詩人の1人であり、リリシストだ。多分全ての時代を通じて最も偉大な1人だよ」と語り、彼が歌うリリックを信じさせてしまう力があることがその理由だと評価する。Punchは"Dear Mama"を一例に出した。曲中で2Pacは「父親からは愛されなかった、臆病者はいなかった。彼は死んだ、そのときおれは泣かなかった」と歌っているが、実は同曲がレコーディングされたときは2Pacの実父は亡くなっていなかったが、これが楽曲の価値を損ねたりはしないし、「この曲を聴くたびにチルできるし、鳥肌が立つ」とPunchは続けた。

つまりPunchは2Pacが歌うことで、たとえ史実とは違っていても真実だと思わせる力があると主張しており、この力をCardi Bにも感じると説明する。

「おれはCardiについて2Pacほどは知らないし、知ったふりもしないが、彼女は2Pacといくつかの能力で同じレベルを体現している」と述べ、さらに「彼女のインタビューは音楽と同じく生々しく、彼女は政治的に間違ってもいるが、その意見に賛成か反対にもかかわらず、彼女のカリスマ性により彼女の曲を聴き、彼女を観続けてしまう。彼女は質問されたときに感じたことを正直に述べているし、おれはCardi Bを信じる」と、Cardi Bに抗えない魅力があり、彼女の言葉も信頼していると述べた。

さらにCardiと2Pacの共通点として「誠実さ」と「自己嫌悪」だと示し、2Pacの「おれが攻撃的なのはとてもセンシティブだからだ」という言葉を引用し、「一言でいうと、これがおれが『Cardi Bは2Pacだ』と言った理由だ」と書いた。

最後にPunchは「Cardi Bは残酷なまでに誠実であることを体現しており、傷つけることはできない」と書いている。PunchがCardi Bと2Pacについて書いた全文はこちらで読むことができる。そして読んだあとはデビューアルバム『Invasion Of Privacy』を聴くべきだろう。

 

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