形状を研ぎ澄ます ー Yuma Yoshimura 『beyond the shapes』

CULTURE  2017.08.01  FNMNL編集部

Yuma Yoshimuraは、これまでに自身が日常生活で経験する感覚を普遍的なものとして捉え、いくつかの素材と 技法を用いてモノクロームの色彩の作品を制作してきた。東京で4年ぶりに開催する本展では、一度「描くこと」と距離をおいた作家が改めて自身の原点に立ち戻り、 自分の作品においての主眼点を見つめ直す。形状を研ぎ澄ますという行為がモノクロームの世界に落とし込まれた時、どのような形がもう一度立ち上がってくるのだろうか?

Yuma Yoshimura Solo Exhibition
“beyond the shapes”

日程: 2017年7月29(土) – 8月13日(日)
開廊: 12:00 – 19:00
休廊: 日曜、月曜日
※最終週:8月13日は営業

会場: CALM & PUNK GALLERY
入場: 無料

今回発表する”beyond the shapes”というシリーズは、自分が捉えてきた形状を バラバラに解体し、再認識するという試みである。それは、知らぬ間に増殖しすぎた観点を削ぎ落として原点に戻り、形状を研ぎ澄ますという行為でもある。

自分はこれまで誰もが体験するような普遍的な感覚、例えば時として感じる混沌や不確かさ、光と闇といった相反するものから着想を得、本質的なテーマと してきた。そしていくつかの素材と技法を併用し、それらをモノクロームの世界に落とし込んできた。

そんな中、内側に向かう気持ちが強くなり世間と距離を置く時期が訪れ、描く事への執着を失った。数年を経て徐々に制作を再開しつつも、表現に必要な概念と観点は曖昧なままだった。
そのためこのシリーズでは、まず過去の作品を見直し、固着してしまった考え方や物の見方を分解した。そしてスケッチブックに心地良いと感じる線を描きため、新たな形状を見つけ出す事に時間を費やした。それらを元に連動する画面作りや動きのある骨組みを常に意識しながら、求めている線や形を納得するまで探し出した。また、紙や木パネルなどシンプルな素材を主に使用し作品をまとめ上げた。
今後自分の観点が曖昧になった時、意識的に疑いを持ち、このシリーズを道しるべとして制作していきたい。そしてその先の向こう側にある、形を越えて得たものを、自らの本質的なテーマに反映させ続けたい。

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Yuma Yoshimura
1980年に東京で生まれる。
2004年に多摩美術大学絵画学科版画専攻を卒業し、現在は東京で活動している。
彼は国際的に作品を発表しており、2011年には、南アフリカのケープタウンにあるア・ワード・オブ・アート(A Word of Art)において、レジデンシー・プログラムに参加し、個展「イン・トゥー・ユー(In-to-You)」を開催した。2013年には、スペイン、バルセロナのモンタナ・ギャラリー(Montana Gallery)において個展「ザ・バーニング・サイレンス(The Burning Silence)」を開催し、またロシアでのウラジオストク・ビエナーレにも参加した。
彼は黒や白を基調とした色彩でモチーフを丹念に描き出す。モノクロームの平面作品は、我々の日常生活 における不確かさや混沌といった感覚を反映している。
http://yumanizumu.jp/
https://www.instagram.com/yuma_yoshimura/

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