Travis Scottのヒットチューン"Antidote"は売り上げの半分がサンプリングライセンス費用になっていた

Travis Scottが2015年にリリースしたアルバム『Rodeo』に収録され、大ヒットしたシングル"Antidote"。このシングルのサンプル使用料に売り上げの半分を支払っていたことが共同プロデューサーのEestboundのBeat Starsのインタビューでわかった。

Beat Starsのインタビューによると、"Antidote"のサンプリングソースであるLee Fields&The Expressions.の"All I Need"を使用する際、Travisは作曲印税の半分をLee Fields&The Expressions.に渡していたという。

トロントを拠点とするプロデューサーEestboundは、"Antidote"がリリースされた当時の状況を振り返る。

Eestboundは開口一番に「変なやり方だった」と説明する。「Travisが"Antidote"をサウンドクラウドにリリースした時、俺たちは何の契約も交わしていなかったし、何も知らされていなかった。そして、リリースされた後、それが問題になったんだ」と不満をこぼす。さらに、「サンプルのアーティストがTravisに楽曲の売り上げの50%を支払うよう言っていたが、Travisは最初にそれを明らかにしてなかったんだ。50%の支払いなんて良い方だよ。みんなは売り上げの75%とよく言ってる。Travisもそうすべきだった」と語った。ただ実際のところサンプリングライセンスは大抵売り上げの10~15%程度が多いのは付記しておきたい。

"Antidote"はリリース後、Billboard Hot 100で最高16位にチャートインし、3度のプラチナム認定される等Travisを代表する楽曲の1つとなった。ストリーミングが勃興する今、ラッパーの活躍とは裏腹に、ヒットソングの裏にはプロデューサーが問題や苦労を抱えることも少なくない。今回の件は、Travisだけでなく、ビートを作る人々にとって重要な事件となったといえる。(野口耕一)

RELATED

ジョナ・ヒルがTravis Scottの『Astroworld』を「今年最高のアルバム」と絶賛し、Kanye Westについても語る

90年代のヒップホップカルチャーを題材にとった自伝的映画『Mid 90s』が現在アメリカで公開中の俳優ジョナ・ヒルがGQの“Men of The Year”インタビューに登場。完成した映画やヒップホップなど様々なトピックについて語っている。

Travis Scottが観覧車型のセットに乗って回転しながらライヴを行う

名実ともに今年を代表するアルバムとなった『ASTROWORLD』をリリースして以来、その勢いを止めることなく活動を続けるTravis Scott。彼は現在『ASTROWORLD』の遊園地をモチーフにしたアートワークに因んで遊園地を思わせるようなステージングのツアーを行なっているが、そんな中でなんとステージに観覧車を登場させてしまった。

Travis ScottのA&Rが「"SICKO MODE"のDrakeのヴァースは『Astroworld』がリリースされる当日に完成した」と明かす

今年を代表するアルバムの一つとなったTravis Scottの『ASTROWORLD』。その中でもDrakeをフィーチャーした“SICKO MODE”は非常に人気が高い一曲だが、Drakeが同曲を制作した時の興味深いエピソードがTravis ScottのA&Rを務めるSickamoreによって明かされた。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。