Kehlani、Tory Lanez、PnB Rock...サンプリング新時代の到来

MUSIC  2017.02.02  FNMNL編集部

Kehlaniのニューアルバム『SweetSexySavage』は、これまでのKehlaniのサウンド同様モダンでソリッドな音数の少ないボトムスが、全体的なムードを作りつつも随所に幅広い年代からのサンプリングが光る傑作だ。

タイトルからしてそうで、『SweetSexySavage』とはTLCのアルバム『CrazySexyCool』のモダンなアップデートだし、冒頭を飾るアルバムで最もキャッチーな1曲"Undercover"はAkonの2006年のメガヒット、"Don’t Matter"から、歌詞を引用している。さらにAkonの楽曲もBob Marley and The Wailersの"Zimbabwe"をサンプリングしたものだ。このKehlaniの楽曲はBlood Orangeもお気に入りだ。

さらに自身の自殺未遂の経験について歌っている"Personal"では、Aaliyahの死後に発表されたヒットチューン"Come Over"のボーカルのメロディーを使用し、エモーショナルな1曲に彩りを加えている。

 

もう1つAaliyahからサンプリングしている楽曲が"Too Much"だ。この曲ではTimbalandが手掛けた"More Than A Woman"のドラムがリズムのアクセントとして響いてきている。

Kehlani自身も以前インタビューで「Aaliyahなしではどうやって若い女性になるかわからなかっただろう」と述べており、Aaliyahに多大な影響を受けているのを明かしている。もちろんKehlaniが今作でサンプリングしているのはAaliyahだけではないが、Kehlaniは自身が影響を受けた今は亡き歌姫のサウンドを、アップデートし自身の作品に反映させている。そしてまた今作のKehlaniのサウンドから影響を受けたシンガーがいつか登場していくのだろう。このように常に変化していく音楽業界の中で、サンプリングも常に更新されながら生き続けているのだ。(野口耕一)

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