世界初のアルゴリズムがデザインしたコンサートホールがドイツにオープン

ドイツ・ハンブルグにアルゴリズムがデザインしたコンサートホールが1/11にオープンした。アルゴリズムがデザインしたコンサートホールには1万枚もの音響パネルが使用されている。

ハンブルグにオープンしたElbphilharmonieコンサートホールは、デザインとしても美しい出来栄えとなっている。波のようなファサード、カーブを描いたエレベーター、階段など、見た目もリッチな体験をさせてくれそうな予感をさせる。

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10000万枚の音響パネルを使用した壁や天井。Photo: MICHAEL ZAPF

しかしながら総工費に8億4300万ドル、つまり1000億円ほども掛かったそうだ。バランスのよい音楽を聞くことができる。

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模様やくぼみが音を拡散させたり吸収したりする Photo: MAXIM SCHULZ

WIREDが報じたところによると、スイスの建築事務所Herzog and De Meuron、One to One Studioが共に設計を担当。天井、壁、手すりなどに1万枚の音響パネルを使用して、サンゴ礁のような見た目のホールを完成させた。

音響を完璧なものにするために、1万枚の音響パネルを仕様。それは100万もの「細胞」や「窪み」のようなパターンからできているとのこと。

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Photo: Ben Koren

Herzog and De Meuron設計事務所と日本人音響学者の豊田泰久がタッグを組み、デザインと音響の融合を目指した。そして、One to Oneの創始者のBenjamin Korenがアルゴリズムを設計し、特別な音響パネルを制作したということだ。

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One To One事務所が制作したアルゴリズムの設計図。

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パネルの制作の様子 Photo: Ben Koren

ホールは2150人を収容。今後ライブハウスやクラブのデザインもアルゴリズムで生成される時代がくるかもしれない。

グランドオープン・コンサート時に撮影された5時間もの360度動画がYoutubeにあるのでチェック。

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