ロンドンのブラック・ピープルのための海賊ラジオDBC局をフィーチャーしたBBCのショートドキュメンタリー

MUSIC  2017.01.24  Jun Yokoyama

先日、ロンドンに住むブラックによる、ブラックのための海賊ラジオDread Broadcasting Corporation(DBC)局をフィーチャーしたBBCのショートドキュメンタリーのアーカイブが公開された。これは1982年の1/23に放送された番組。

BBCのOxford Roadshowという番組内で放送されたショートドキュメンタリーでは、ロンドンの黒人たちが、仲間たちに向けて海賊ラジオを設立し、音楽を通じて、さまざまな活動を行っていたことが紹介されている。

海賊ラジオは、いわゆる違法ラジオ局。家に作ったスタジオから、どこかの公営団地に設置したアンテナを使って、ラジオを配信している。現在でもFMラジオを持って外に出れば公営のラジオ局以外のラジオ番組を聴くことができる。

戦後から1990年代ほどまでイギリスではいわゆるブラック・ミュージックが公営のラジオ局から流れることはほとんどなかった。そのため1981年にDBCと呼ばれる海賊ラジオ局がロンドンに住む黒人のために設立された。Neneh Cherry、Ranking Miss PなどのDJなどの当時の有名DJもホストを務め、The ClashのJoe StrummerもゲストDJとして登場したこともある。

北ロンドンの住宅から放送されたラジオ番組では、ソウル、レゲエ、R&Bなどが流されていた。しかし、DBCはロンドンの黒人にとってはラジオ局以上の存在であった。彼らはノッティングヒル・カーニバル中に暴動にならないよう呼びかけたり、ジャマイカ系のなまりであるパトワ語で放送したり、時には署名を集めたりするなど、民衆のためのメディアとしても機能していた。

このDBCが黒人のための黒人音楽のラジオ局をスタートさせたことによって、現在に至るまでのイギリスの海賊ラジオ局シーンやインターネット・ラジオ局の盛り上がりが生まれた。Rinse FM、NTS Radio、Radar Radioなどは、DBCがなければ存在しないと言ってもいいだろう。

しかし、それでもDBCは違法ラジオ局だったため、1984年に警察当局による逮捕などもあり、閉局している。

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