スコセッシ監督がジャズシンガーFrank Sinatraの伝記映画を諦めた理由

ロバート・デニーロ主演の『タクシードライバー』などの名作で知られているマーティン・スコセッシ監督。オスカー受賞歴のある彼が、以前から構想していたFrank Sinatra(フランク・シナトラ)の伝記映画を諦めることにしたという。

文: ANAIS(アナイス)

マーティン・スコセッシは、公開中の監督最新作『沈黙-サイレンス-』で現在注目を浴びている。

遠藤周作の『沈黙』を原作としたこの作品は、ベテラン俳優のリーアム・ニーソン、そしてアンドリュー・ガーフィールドやアダム・ドライバーと若手俳優を起用しているだけでなく、日本からも俳優の窪塚洋介やイッセー尾形、浅野忠信に小松菜奈と多くの俳優が出演することで話題となっている。

しかも今作は何年にも渡る構想を経て、一度諦めかけたものの公開まで粘り強く執着したスコセッシ監督の熱意の固まりなのだ。

しかし、そんな彼がある映画を撮ることを諦めた。それは、音楽史にその名を深く刻んだジャズシンガーFrank Sinatraの伝記映画である。

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スコセッシはFrank Sinatra役に俳優レオナルド・ディカプリオを迎えて構想を練っていたものの、諦めざるを得ないこととなった事を、『沈黙-サイレンス-』公開にあたってのインタビューでTORONTO SUN.comに明かした。

「僕らはどうしてもできないようだ!本当に、もうダメなんだと思う。シナトラの遺族がどうしても同意してくれないんだ」

悲しみを含んだ声色でスコセッシはこう話す。

Frank Sinatraという人物が、ジャズシンガーだけでなく、俳優としても歩んだその複雑な人生や人格がスコセッシの夢を脚本段階で断念だせたようだ。ちなみに、脚本を担当したのは『フィールド・オブ・ドリーム』のフィル・アルデン・ロビンソン。

遺族が企画に対して難色を示す事について、彼は残念に思いながらも理解を示していた。

「遺族が同意をしてくれない理由は、正直理解できる。もしこの伝記映画をやり通すとしても、どうしても彼らが受け入れ難いものがあるんだ。その問題とは、このFrank Sinatraという男が複雑すぎるという事なんだよ。誰もが複雑ではありが、彼は特別複雑なんだ。」

彼の巨匠マーティン・スコセッシさえもが映画化を諦めた伝説の男Frank Sinatra。彼の生涯を、近しかった人が語るドキュメンタリードラマ『シナトラ:オール・オア・ナッシング・アット・オール』はNetflixでシーズン1で視聴可能だ。

 

文: ANAIS(アナイス)

雑誌「エルガール」のオフィシャルキュレーターを務めながら、フリーライター兼モデルとして活動中。映画を中心に、カルチャー全般の執筆を行っている。
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