Simon Fowler & UC EASTインタビュー 元おかき工場の山本製菓での合同展、それぞれのスタンス、場所と作品

FEATURED  2016.09.20  FNMNL編集部

大阪市・西成区の閑静な住宅街にある、20年前に閉鎖した元おかき工場を改修やリノベーションをせずに、そのまま展示/スタジオスペースにしている山本製菓にて、イラストレーターのSimon FowlerとペインターUC EASTは合同展『さび』を開催している。

 

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ロンドン出身のSimon Fowlerは、Sunn O)))やBoris、ベース/グライムプロデューサーのThe Bugなど数々のミュージシャンに作品を提供しているイラストレーターだ。今年の3月に大阪・堀江のギャラリーPulpにてSimon Fowlerは自身の回顧展を開催。

UC EASTは大阪をベースとして活動するペインター。DJ NOBU, YA△MA, 宮武BONESなどのアートワークを担当し、ベルリンのWEBマガジンにもフィーチャーされる新進気鋭のアーティスト。今年3月に山本製菓で行った展示でのミュージシャンとのセッションが話題を呼んだ。

3月にSimonが回顧展のために大阪に滞在している時に、大阪で活動するペインターUC EASTと出会い、意気投合。インデペンデントかつ、アンダーグラウンド・ミュージック・シーンの周りで活動する2人は共作展をすることを約束。その合同展『さび』が山本製菓にてただいま開催されている。

その2人に共作展のきっかけや、山本製菓で展示を行う意義などを聞いた。

Photography and Interview by Jun Yokoyama

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では今日はよろしくお願いします。もうさっそくいくみ(UC EAST)はうるさいな。

UC EAST - UC EASTの時はあんまり喋らないほうがいいって言われる。作品とのギャップが激しすぎるんやって。周りの人に結構言われるねん。作品が暗くて、静かな感じやのに、人がこんなんやから。男の人と思われたり、思ったり体のサイズちっちゃいですねって言われる。(笑)

Simonの事を紹介してよ。

UC EAST - Simonの絵は緻密。ほんで大きい。私の絵と、とにかく逆。

Simon Fowler (以下、Simon) - けど考え方は似ている。

UC EAST - スタンスが似てるからな。

Simon - けど最近はペンで描くのも慣れてきちゃったから、ペンの代わりに版画の「線」で描く。彫刻刀を使って。

UC EAST - Simonは結構実験的な人やから。前会ったときに話したんやけど、二人共音楽を軸にしてるってとこが共通してるかな。

Simon - 二人共適当。こうやって展示会場の山本製菓に集まって、ダラダラして。打ち合わせることもないし。

UC EAST - けど喋ってるうちにだんだん固まってくる。前の個展もほとんどずっとしゃべってた。

2人はいつ知り合ったの?

UC EAST - ちょうど自分が今年の3月に山本製菓で個展をしてる時に、SimonはPulpで個展をしてて。お互い観に行って。Compufunkでたまたま会ったんやっけ?両方酔っ払ってて。結構熱い話して。絵の話とか。その時に絵の制作のスタンスが似てるよねっていう話になってん。

Simon - UC EASTのライブペイントを観に来た時にこの建物に入って、絶対にここで展示したいと思った。あんまり普通のギャラリーでは展示しないね。そんなオファーも来ないし。自分でできないかって聞いたりもしない。

UC EAST - Simonにどこで一緒にやろうって聞いたら、山本製菓でやりたいって。お互いの展示中にすぐ決まったわ。そのまま山本製菓のしょうちゃんに聞いたら、すぐにやろうって。

展示の一週間前やのに作品が全然ないねんけど…。これインタビューっていうより、展示自体の作戦会議って感じやねんけど大丈夫なん?

UC EAST - 制作過程やんこれが。

けど、普通のインタビューは「私たちはこういうのをつくりまして…」やで。

UC EAST - 大体そんなんみんなカッコつけてるだけやって。

そんなインタビューないて。

UC EAST - インタビューなんて初めてやもん

じゃあ今の気分はどう?

UC EAST - 不思議 (笑)

Simonはインタビュー100回くらいされてるやろ?

Simon - あんまり。誰もおれのことなんて興味ないから。CDとかのジャケットとか作ってもクレジットとかちゃんとされないし。(笑)

UC EAST - Simon声ちっちゃいから。

あんたは声でかいねん (笑)

なんでいくみ(UC EAST)がSimonと一緒にやりたいって思ったのかを聞きたいんやけど。作品が気に入ったから?

UC EAST - 作品っていうよりかは、人。喋って。絵に対するスタンスが似てるっていうのが一番。作品も大事やけど、自分が好きな作品って、自分に似たりする可能性もあるし。あんまり自分と似た人とやっても意味ない。程よく距離感がある人が一番いい。似てる人は周りにいる人間も近かったりするから、一緒にやってもあんまり意味ない。

Simonやったら、周りも違うし、まず人種すらもちがうし。けどSimonやったらスタンスも似てるし。あとは、私の描けない絵を掛けるっていうのが。

そのスタンスってなんなの?

UC EAST - 音楽を軸にしてるっていうのと、別に大学に行ったりしていないっていうの。

Simonは大学行ってないの?

Simon - 5年位シェフしながら、作品を作ってた。手で何かを創るのが好きで。だから最近はペンで描くことがつまらなくなってきて。もともと、いろんなものを使って創るのが好き。

そういう意味では二人共パンクな感じがするよね。

Simon - 自分は音楽の興味はパンクから始まってるし。まだまだ自分が小さい時はパンクがアンダーグラウンドだった。その時はDIYでやるのが一番だった。

UC EAST - アカデミックじゃないし。前にしゃべった時に「今の絵でOK」っていう満足感がないって話になって。自分もそうだし。次の新しいものに、次の新しいものにって、いう。SimonもPulpでやった展示の後に「これはこれで、もういいんだよ、また別の面白いことやりたい」って言ってて、「マジで!じゃあ一緒にやろう!」っなった。

作品展だったもんね。

UC EAST - 次は別って言ったから興味が湧いた。こういう絵を、すっごい細かい絵を描ける人っていうのはあんまりおらんし、ずっとそれをやる人っていうのも多い。けどSimonは違う。それだけで満足しない。版画を始めてるし。

Simon - 点描をうまくやれる自信もある。一つのスタイルで同じもの、死ぬまで同じものをやる人はたくさんいる。世界中には上手い人たくさんいる。ぼくはいつもcomfortable(居心地のいい感じ)になるのはあんまり好きじゃない、問題を自分で設定して、どういう作品を創るのが分からないっていうのがいい。

今は自分に自信が出てきたから、テーマとかもギリギリまでない感じでも、できるようになった。リミットを設定して、話しながら作業をする。それが楽しい。

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